シオハラです。
「獣の奏者」外伝「刹那」を読み終えました。
主人公のエリンと夫のイアルとのなれそめが描かれています。
親に捨てられて王の親衛隊員となったイアルと、母の無残な死を目撃したエリンとの心の交流、不器用な愛の応酬、そして懐妊。
イアルのために身重の体を押して王都への旅程を強行し、難産となるエリン。母子ともに危険な状態に、イアルは気が気ではありません。
ついにイアルをそばに呼び寄せるエリン。命の瀬戸際でイアルに何を告げるのか。
ほんの一昔前まで、お産は非常に危険を伴う行為でした。だけでなく、抗生物質が発見されるまで、感染症との戦いはは常に死との隣りあわせでした。
今現在のこの安定した社会は、高度な医療技術あればこそなのだ、ということを改めて感じさせてくる作品でした。おすすめです。
ではまた、これほど高度に発達した医療でも、初めて出会うウィルスにはこれほどまでに弱いのかということに驚いているシオハラでした。